児童精神科医NINAの休憩室

m3のblogからお引っ越ししました。児童精神科医NINAのblogです。 今は児童も成人も診させていただいている,地方の勤務医です。 日々思ったことを自由に書き留めてみようと思います。 コメント大歓迎! ですが,レスが遅れることがあります。どうぞご了承ください。

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【児童精神科医として思うこと】せっかくの初診なのに。

私の住む地域は,首都圏のように発達障害臨床や児童精神科臨床が活発な地域ではありません(首都圏で十分供給されているかどうかという問題はおいといて,とりあえず相対的な比較の話です)。

なので,ごく一部の専門医療機関に患者さんやご家族が殺到するわけですが…,

予約から初診までのあまりの待ち時間の長さに,ついついみなさん「かけもち初診予約」をされる傾向があるみたい。


それがますます厳しい予約待ち状況に拍車をかけているという気もしなくはないけれど,どこでもいいから一刻も早く専門機関につながりたい,と思う親御さんのお気持ちにはつい共感してしまいます。


で,ようやく待望の予約日がやってきて診療が始まっても,それが思うようなかたちで進むとは限りません。


担当の先生との相性もあれば,検査結果や診断結果に納得いかないということもあります。


「○○診療所で診てもらったんだけど,検査をして説明を受けても今後どうすればいいのかが結局わからなかったんです」

そう言って先日,こどもさんとご両親が私の診察室へ来てくださいました。


検査結果のコピーも持参しておられて…まるでセカンドオピニオン外来のような雰囲気になりましたが,まずはお話を聞かせてもらいました。

お父さんの心配事,お母さんの困りごと,そして息子さんご本人の困りごと…たしかに○○診療所での検査結果や説明ではうまく解決しそうにない感じ。

精神遅滞を疑って行われた検査の結果から推測するに療育手帳はとれそうにないし,かといって精神症状が重症なわけでもないので障害者福祉手帳もとれないだろうし…。


でも,待って。
もってきていただいた検査の結果からだけではよくわからないけど,そのほかの発達障害の可能性についてはどうなんだろう?

よくよくお話を伺うと,ご両親とも最近の困りごとや将来の心配事については話したけれど,息子さんの小さい頃の話は主治医とほとんどしていない,とおっしゃるのです。


えっ?! 生育歴を聞かれてないの?


まさかまったく生育歴に触れない診察ではなかったのでしょうけど,親御さんとしても小さい頃のこどもさんの様子を詳細に担当医に伝えるメリットがあまりピンと来ていらっしゃらないようでしたし,主治医がピピピッとくるようなエピソードは話せずじまいになっているよう。

とりあえず,もう一度○○診療所へ連絡して,きちんと生育歴を検討する時間を作っていただくようお願いしてみてくださいね,とお伝えして私の診察は終えました。


いろいろ思うことはありますが…どうか,患者さんにとってよいかたちになりますように。

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*Comment

本当にそう思います

平岩先生の本でもそうでしたが、医者は日々研究がされているもう少し他のジャンルのニーズを知って欲しいです。

息子が医者に会える機会があると、診断書に息子のヒストリーと、伝えたい事を書くのですが、「アスペルガーです」と書いても分かってるのやら何なのやら。

例えば、耳鼻科に行ったとします。耳鼻科の先生はあくまでも耳の治療の勉強をしています。
だあkら先生は脳神経の責任は持てないと思います。

でも診断って本人が答える「問診」を頼りにしますよね。
だから、親としては「この子は感覚過敏があるのに、自分ではそれを認知しにくいニーズがある」という事をを知ってもらいたいのです。

そういう事を伝える事自体もニーズだったりするし。

話がそれたし、書いていて、難しい事を要求してるなと思いましたが、とにかく幅広い知識が必要だなと思うんです。

日本はそうですが…

アメリカでは精神医学関連の研究費のほとんどが自閉症スペクトラムにつぎ込まれているというほど関心が高まっている…と聞いたことがありますが,そんなアメリカでもまだそういう状況なのですね。
日本では精神科医ですら自閉症スペクトラムにあまり興味をもっていないひとが多いように思います。耳鼻科医や歯科医のなかには非常に熱心に自閉症スペクトラム特性に配慮しながら診療してくださる先生もいらっしゃいますが。
  • posted by NINA
  • URL
  • 2009.10/19 22:33分
  • [Edit]

NoTitle

日本はAwarenessに時差がありますね。
うちの子は今13歳なのでその頃は、まだあまり理解が進んでなかったのだと思います。10年経った今ではかなり早期発見早期療育の考えが進んでいますよ。

もどかしい…

本当に日本でこの概念の普及が遅いことにはもどかしい思いがします。
2次障害を防ぐためには,早期の支援開始が不可欠ですよね!
  • posted by NINA
  • URL
  • 2009.10/20 23:06分
  • [Edit]

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Author:NINA
地元のこどもたちの元気な育ちを,ご家族と一緒に応援させていただきたいと思いながら,日々診療に取り組んでいます。
家に帰れば一児の母。「楽しい子育て」を目標に奮闘中です。
趣味は音楽と写真。ピアノを弾きながらこどもと童謡を歌ったり,デジタル一眼レフを携えてお散歩したりするのが私のリラックスタイムです。

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