児童精神科医NINAの休憩室

m3のblogからお引っ越ししました。児童精神科医NINAのblogです。 今は児童も成人も診させていただいている,地方の勤務医です。 日々思ったことを自由に書き留めてみようと思います。 コメント大歓迎! ですが,レスが遅れることがあります。どうぞご了承ください。

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【こどもの育ちを支えるあなたへ】 伝えているのにうまく伝わらない,…


本日のつぶやき。


伝えているのにうまく伝わらない,そんなコミュニケーションすれ違い
それなら,伝わるように伝えればいいだけのこと,ですよね♪


。o○o。+。o○o。+。o○o。+。o○o。+。o○o。+。o○o。+。o○o。+



お母さんと一緒に診察室へ通ってくれている,高校生の女の子。

不登校で親に迷惑を掛けているから…となかなか自分の思いをぶつけられずにいる彼女ですが,少しずつ「こういうことがあって,嫌だったんです」とお母さんの前で私に伝えるようなかたちで家の中の不満を聞かせてくれるようになりました。

そんななかで出たことば。


「お母さんは,ずっと我慢してるのかもしれないけど,私に『○○しなさい!』って言ってくるときにはもう怒ってキレてるんですよ。そんなに溜めるくらいなら,もっと早く普通に言ってくれたらいいのに…」

「でも,それまでにも何度も言ってるんですよ,『○○しとかなきゃいけないんじゃなかったっけ…』とか,さりげなく。なのにいつも生返事して,全然やろうとしないから…」とお母さん。

「お母さんはそう言うんですけど,本当に私そんなこと言われた記憶が全然ないんですよ。普通に言ってくれればちゃんとやろうって思えるのに,キレられるから腹が立って」と彼女も応戦。


よくよく聞いてみると,お母さんは娘さんの負担にならないようにとと思って,彼女にしてほしいことやしなくてはならないことをハッキリ言わないようにしているのだそう。

それで,かなり婉曲でわかりづらい表現になってしまっているようでした。


つまり,お母さんは「あんなに何度も言ったのに,この子はちっともわかってくれない」という思いを溜め込んで,とうとう爆発している感じ。

一方で患者さん本人は「なんだかよくわからないけど前触れなく突然キレられる」と納得のいかない思いで言い返す。


そんなすれ違いってお互いにとって損ですよね,とお伝えしたら,おふたりとも大きく頷いてくれました。


こういうコミュニケーションのほんのちょっとのズレって,たぶん結構よくあることだと思うのです。

伝える側にも受け取る側にも悪意も意地悪な気持ちもない。

ただ,ほんのちょっとメッセージが弱かったりアンテナの感度が足りなかったりするだけだったりして。

でもそれなら,伝わるように言えばいい,って話ですよね。


診察室で患者さんやご家族と一緒にこんなお話をしながら,しみじみ思ったのです。

私がお伝えしていることはほんのちょっとのことだけですが,それを言わせていただけるのは患者さんとお母さんとが「自分が今こういう思いでいて,相手にどうしてほしいと思っている」ということをきちんと伝え合える関係でいてくださるからこそだなぁ…と。

限られた診察時間の枠のなかで自分にできることなんて正直あんまりないのですが,診察卒業となるまでの期間に「あとほんのちょっと」のお手伝いをさせていただければこんなに嬉しいことはありません♪



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*Comment

NoTitle

またまたブログ拝見させていただき、感謝の想いで感想?を。以前の我が家の出来ごとのような錯覚に陥りました。不登校の息子を持ち、しっかり寄り添って心のバケツを満たすかのように過ごしてくれた家内に今は感謝しています。仕事にかこつけ、当の本人(私)は息子の現在に向き合うのを嫌い?、全く性格の違う我が息子から逃げていました。いつからか、というかカウンセリング(家内に同伴)を受けてから、徐々に考え方が変わりました。今思い起こすと大変恥ずかしい情けない自分です。何やらまとまりのない文面になりました。上から目線で関わってきたことを反省し、人格を持った一人の人間であることを認めるというか、共感するというか。共に歩いていこう同志というか。これって変でしょうか?私が少し関わり方を変えることで、明るく何でも話してくれるようになりました。息子を通じていろいろ学ばせていただいたことは、何よりの財産だと思えるようになりました。改めてNINA先生、ありがとうございます。

あれこれ思い当たります

ああ、かつては私と息子もこうでした。なるほど、そういうことだったんですね。

こうやってわかりやすく書いていただくと、コレは何も親子の間だけに起こることがらではない、と思い至りました。つい先日大人同士のトラブルを目撃。どうしてあそこまで・・・と周囲の者は皆驚きましたが、まさしくこのパターンでした。自分の気持ちをうまく人に伝えるのは大人でもなかなか難しいですが、自分にとっても相手にとっても効果がありますから、努力や工夫のしがいがありますね。
  • posted by ya-tom
  • URL
  • 2010.04/21 07:41分
  • [Edit]

> longlong1028さん

コメントありがとうございます。
家族って,難しくもあり,面白くもあるつながりだなぁ…と私もいつも感じています。
こどもがある程度大きくなるまでは,親が積極的に道を示したりしなくてはいけない部分がたくさんあるのに,こどもはできもしないうちから少しずつ「もう自分でやるんだから!」と親に反発し始める…危なっかしいなぁと思いつつどこでどのくらい親のリードを弛めていくか,というのがとても微妙なところだったりしますよね。
…なんて偉そうに書いてみましたが,私だっていざ我が子と向き合うときは果たしてどんなもんだか(苦笑)って感じです。
たぶんほとんどの家族が通る道なのだろうと思います。
お互い,悩みながらも育児を楽しめたらいいですね♪
  • posted by NINA
  • URL
  • 2010.04/22 00:00分
  • [Edit]

> ya-tomさん

コメントありがとうございます。
ホント,親子に限らず夫婦でも同僚でも教員と保護者とかでも,コミュニケーションのすれ違いってどこにでもありますよね。
せっかくお互いが「いいかたちでやりとりしたい!」と願っているなら,努力や工夫をする甲斐がありますよね~。
  • posted by NINA
  • URL
  • 2010.04/22 00:04分
  • [Edit]

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Author:NINA
地元のこどもたちの元気な育ちを,ご家族と一緒に応援させていただきたいと思いながら,日々診療に取り組んでいます。
家に帰れば一児の母。「楽しい子育て」を目標に奮闘中です。
趣味は音楽と写真。ピアノを弾きながらこどもと童謡を歌ったり,デジタル一眼レフを携えてお散歩したりするのが私のリラックスタイムです。

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