児童精神科医NINAの休憩室

m3のblogからお引っ越ししました。児童精神科医NINAのblogです。 今は児童も成人も診させていただいている,地方の勤務医です。 日々思ったことを自由に書き留めてみようと思います。 コメント大歓迎! ですが,レスが遅れることがあります。どうぞご了承ください。

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【自閉症スペクトラム】昔の患者さん,急成長!

こどもさんの元気をサポートさせていただく身としてとても嬉しいことのひとつは,以前診させていただいていた患者さんからその後のご報告をいただくこと。

先日,高校生のときに関わらせていただいたかつての患者さんのお母さんと偶然街で再会しました。

街中などで偶然患者さんやそのご家族とお会いしたときには,こちらからは声をお掛けしないというのを私自身のルールにしているのですが(だって,そのときの状況が私に見せたい姿かどうかこちらにはわかりませんからね…),このお母さんはまだ私が気付かないうちから数年間のブランクを超えて私を発見し,わざわざ声を掛けてくださったのでした。

アスペルガー症候群がベースにあって,学校へ不適応などもあった彼女。

1年間休学したり休養入院をしたり,長いお付き合いのなかでいろいろな経過があったけれど,結局彼女自身が転校はせずに元の普通科高校へ復学する決心をして,本来の学年より少し下の学年の生徒たちと上手にいい関係を作った…というあたりまで診させていただいた患者さん。

私が転勤するときには薬物療法はすでに行っていなかったし,ご本人もご家族も「通院しなくてもがんばれそう」とのことだったので,後任の先生には引き継がずに治療終結というかたちでお別れしたのでした。


「あの子,元気でやってますよ。今は○○県にいるんです。大学に入って,ひとり暮らししてて。サークルに入ったりアルバイトしたり,すっかり元気な大学生してますよ」

お母さんはニコニコしながら,私がお聞きしたくてたまらなかった彼女の近況を次々と語ってくださいます。


私が診察室でお会いしていた頃は将来の夢や目標もなかなか決められず悩んでいる状態でしたが,結局彼女自身が将来なりたいものをみつけて,それに直結するような進学先を選んだのだそう。


お会いしていなかった数年間の,彼女の成長ぶりに思いを馳せて,改めてじわじわと感動…。

途中までしか関わらせていただくことはできなかったけれど,今こうして元気に社会に出る準備を進めている彼女をとても誇らしく感じたのでした。



「そうそう,ごはんは学食で食べたらいいよって言ってたのに,毎晩自炊してるらしくって。でも楽しいみたいです」
とお母さんは続けます。

「うちでも触ったことなんて一度もないのに,お友達にいただいたとかで毎日ぬか床もかき回してるんですって」


はぁ,ぬか床…?

親元を離れてひとり暮らししながら将来に向けて勉強しているというだけでもビックリなのに,サークルにアルバイトに大学生らしい生活を送りつつ,お世話の大変なぬか床まで…。

そんな彼女の姿は頼もしくてすごく嬉しいけれど,くれぐれも無理しないようにお母さんからお伝えくださいね,とお母さんに思わずお願いしたところ,

「たぶん大丈夫ですよ,『私,前よりずっとずぼらでいい加減になれたって感じがする』ってこないだも言ってましたから」とお母さん。


…あぁ,彼女がいちばん成長したのはその部分かもしれませんね,お母さん。

自分の娘が「ずぼらでいい加減」になったことを自慢するように教えてくださったお母さんにも,とっても拍手を送りたい気持ちになりました。


これからも,ひとりでも多くのこどもたちが彼女みたいに(いや,そのこどもさんに合ったかたちで)元気になれるようにお手伝いさせていただいたり,元気になっていく姿を見守らせていただいたりしたいな,と思いました。
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*Comment

医師と患者が街中で・・・のリスク

NINAさんはご自分から患者に声はおかけにならないとのことで、以下の心配はないのですが私の経験です。

私は学生時代、在籍大学の大学病院に通院していました。学生対象の健康診断会場で同級生と立ち話をしていると、
「あら、こんにちは。調子はどう」
と話しかけてきた人がいました。
当時の主治医です。白衣を着て、胸には「精神科神経科」のネームプレートがかかっていました。
主治医は私と同じ大学の学生(院生or研究生)だったのです。
この件にて私が精神疾患に罹患していることが同級生に知られてしまいました。

こういう危険もあることをぜひ認識していただきたいです。主治医にとっては精神疾患はオープンにしてよいことだったかもしれませんが、世間では違います。

> にゃんさん

おそらく先生には全然悪気はないのでしょうけど…それにしてもおつらい体験でしたね!

せめて「こんにちは」で終わってくれていればただの知人で済んだかも知れませんが,「調子はどう?」まで聞かれると…ちょっとその先生の感覚は私には理解できません。
  • posted by NINA
  • URL
  • 2010.07/23 01:09分
  • [Edit]

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Author:NINA
地元のこどもたちの元気な育ちを,ご家族と一緒に応援させていただきたいと思いながら,日々診療に取り組んでいます。
家に帰れば一児の母。「楽しい子育て」を目標に奮闘中です。
趣味は音楽と写真。ピアノを弾きながらこどもと童謡を歌ったり,デジタル一眼レフを携えてお散歩したりするのが私のリラックスタイムです。

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