2010.09/03 [Fri]
【こどもの育ちを支えるあなたへ】 身近だからこそ,遠慮のないことばも…
本日のつぶやき。
身近だからこそ,遠慮のないことばも出るのが家族。
でも本当は,なんとか味方になりたいという思いの裏返しかもね♪
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最近,「家族の発するネガティブなメッセージ」にとても関心が向いています。
何故だかわからないのですが,お父さんの発する否定的なことばに傷ついたり反発したりしているこどもさんが立て続けに診察室に来てくれていて。
「ずいぶん過食もコントロールできるようになったのに,私が台所にお菓子を取りに行くたびに『お前また食べるんか,ちっとも治ってないな』って必ず言われる」という過食症の女の子。
「『お前が学校に行かないせいで,俺の頭がおかしくなりそうなんだよ!』と怒鳴られた」と診察室で泣いてしまった不登校の女の子。
「部活も続けられないようなヤツは,どうせ社会に出てもロクな人間になれない。人生の敗北者だ!」と保護者印を押した退部届を投げつけられた頃からチックが始まったという男の子。
どのケースも,こどもさんとお母さんは診察室を訪れてくれるのですが,お父さんには来ていただけていません。
自分が苦しいなかでがんばっているときに,お父さんにこんな言葉を掛けられたら本当につらいだろうな,と思うのですが…。
それでも,お母さんとこどもさんのお話をいろいろお聞きしていると,少しずつ私の中にまだお会いしたことのないお父さん像が浮かび上がってきます。
こどもさんのことが心配でたまらなくて,でも表現の仕方が不器用なお父さん。
お父さん自身と同じ失敗や後悔をさせたくなくて,なんとか発破をかけたいと思っているお父さん。
こどもさんのがんばりはわかっているのに,父親らしく強い言葉を掛けないといけないと思い込んでいるお父さん。
そんなお父さんの姿が見えたら,こどもさんやお母さんと一緒に,「表現は下手だけど,こどものことを思っているお父さん」の証拠探しを進めていけることがあって。
たったそれだけのことで,こどもさんが,そしてお母さんも元気になれたりする…。
家族って本当に不思議だな,と思います。
もっともっと,家族のちからを大切にして診療していきたいなぁ…。
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NoTitle
言語表現が下手でも診察に同行はできます。
「表現」のうまいへたではなく、現状を認識できない・しないのだと思います。
こういう父親を主治医までもがかばったら、患者はたまりません。