先日,ある支援職のかたとお話ししていたときのこと…,
「じつは,うちの娘が
アスペルガー症候群なんですよ」
と打ち明けられました。
もう大学を卒業し,地元企業にお勤めなのだそうです。
「職場のひとにも恵まれて,仕事は楽しそうにやってます。
中学や
高校の頃は,学校に行くのがつらそうで,でも行かせないわけにもいかないし…
夫とふたりで相談しながら押したり引いたり。でも,どんな心配事を伝えても
夫がちゃんと聞いてくれるのは本当にありがたかったなぁ」
おふたりで協力して子育てしてこられたんですね。
「発達障害の知識があるからといって,我が子を上手に育てられるとは限らないなぁ,なんて思いました。まぁ,それでもここまできたら,あとは結婚のことが心配なくらいかな。私たちからはうるさく言わないようにしてますけど」
中学・
高校時代のいろいろなエピソードも聞かせていただいたけれど,やっぱりさすがの対応をしていらっしゃるなぁ…と感心させられるような対応のコツがいっぱいちりばめられていました。
精神科医か臨床心理士のどなたかの著作で「こころの専門家だからといって,育児のプロというわけではない」といった文章を見たことがあるけれど,私もまったく同感。
あたまのなかではいろいろ思っていても,いざそれを我が子に適用できるかと言われたら…ちょっと自信がない(笑)。
でも,両親でその場その場で相談しながらこどもとのかかわりかたを決めていくってすごく大切なことなんだなぁ,と思わされました,
たとえば我が子が反抗期を迎えたとき,私はこの支援職の方みたいにうまくこどもと接することができるかしら…。
育児にせよ,医療にせよ,こどもの育ちにかかわるおとなの責任の重さを噛みしめながら私もがんばりたいな。
言語表現が下手でも診察に同行はできます。
「表現」のうまいへたではなく、現状を認識できない・しないのだと思います。
こういう父親を主治医までもがかばったら、患者はたまりません。